大人ニキビ対策を体の内側から行う漢方薬でおすすめなのは?
大人ニキビの原因として真っ先に浮かぶのは、ホルモンバランスの乱れではないでしょうか。
ホルモンバランスが乱れる理由は色々ありますが、一般的に多いのは、ストレスや不規則な生活による栄養の偏りや睡眠不足といったところが該当します。
このような心身にとってあまり好ましくないと思われる状態をキッカケとした大人ニキビについては、洗顔方法や化粧品がどうとかの前に、体の内側からという意識も同じくらいもっておかれたほうが良いのではないでしょうか。
そのような時に役立つのが「漢方薬」になります。
漢方薬と言えば、人間が持ち合わせている自然治癒力を高め健康を維持するための対策の一つとして知られています。
漢方薬に速攻性は期待してはいけませんが、体内の状態を良い方向へと導く手助けとなる存在と捉えることはできます。
大人ニキビの対策として、ホルモンバランスを整えるためや皮膚の免疫力を高めていくようにしていくことは大切です。
女性で大人ニキビに悩まされている人に少なくない共通点とは?
漢方薬は、すべての人に画一で処方されるようなものではなく、使用される方の症状や体質といったものを見極めながら処方していくものになります。
今回取り上げている大人ニキビ一つとっても、当然の如く対象となる人によって漢方の処方は変ってくるでしょう。
その上で、女性の大人ニキビという視点で見てきますと、ニキビに悩まされていると感じている女性の場合、「お血」という血の巡りが滞るなどして血行不良を引き起こす体質であるケースが少なくありません。
例えば、普段から肩こりが酷かったり、冷えを頻繁に感じるなどする方や、生理痛が酷かったりイライラする事が多いという方は、体質的に「お血」の可能性が高いかもしれません。
これらの症状というのは、ニキビが出来やすかったり悪化しやすい傾向が考えられます。
そのため、体質的に「お血」の状態が目立って多いようであれば、漢方薬で体の内側から緩和していくことができれば、大人ニキビなどに悩まされる状況が軽減される可能性が考えられます。
大人ニキビの対策に向いている主な漢方薬とは
大人ニキビという位置付けでみた場合に、基本的によく処方されている漢方薬をいくつかご紹介させて頂きます。
『加味逍遥散』(読み方:かみしょうようさん)
不定愁訴(ふていしゅうそ)によるイライラや疲労感、肩こりや頭痛、便秘に悩まされている方に向いているとされています。
『桂枝茯苓丸』(読み方:けいしぶくりょうがん)
生理痛の重い方や生理前になると肩こりが酷くなると感じる方、赤ら顔の方などに向いています。
『十味敗毒湯』(読み方:じゅうみはいどくとう)
ニキビの中でも「おでき」のような痛みを感じるタイプのものができるという方。
おしりや背中にも症状が出やすいかたにはこちらの漢方薬が向いています。
『当帰芍薬散』(読み方:とうきしゃくやくさん)
冷え性の方、むくみの症状が出やすいかたや生理の周期が不安定で遅れがちな方にはこちらが向いています。
『荊芥連翹湯』(読み方:けいがいれんぎょうとう)
皮脂が多い方、赤ら顔の方などに向いています。
以上のようなタイプの漢方薬が大人ニキビ対策として向いているとされています。
肌の外側から洗顔や化粧品などでのスキンケアでニキビへの対策を行なうもの大切ではありますが、体の中からもできることから始められていくことも検討されて損はないように思います。
もし大人ニキビでいつも悩まされているということでしたら、これらの漢方薬を必要に応じて医療機関などにご相談の上で処方していただき取り入れてみられてはいかがでしょうか。
尚、漢方薬を扱っている医療機関の場合、保険が適用されますので、長期的に継続して使用していく場合も想定して、費用的なものも併せてご相談されてみてもよいのではないでしょうか。